委員会の活動内容

沿革
 「地盤」は、構造物を支える基礎(地盤)として、埋立や築堤など土構造物の構成材料(地盤材料)として不可欠です。 一方で、地域性が強く工学的特性も千差万別で、使用に当たって必ずしも所要の条件を備えているわけではありません。 「地盤改良」は、このような地盤を使用可能な状態にし、その状態を維持するために行う物理的・化学的・生物学的な処 理のことを指します。最近では、建設工事に対する制約条件や構造物の立地条件も厳しくなってきたため、より過酷な条 件が地盤に要求されることが多く、それに応じて様々な特徴や種類の「地盤改良工法」が開発適用されています。
 そこで地盤改良部門委員会は、地盤改良を実施する上での種々の間題点について研究調査を行い、 その適正な利用を促進することを目的として1962年11月に「土質安定材料委員会」として設立されました。以降、 1998年1月に昨今の技術的社会的ニーズを鑑みて現在の名称に改称し現在に至ります。
 
 
最近の活動
 本委員会の活動は、地盤改良の工法と材料に関する話題提供と討議を行う「研究委員会」、 隔年で開催している「地盤改良シンポジウム」ならびに「地盤改良に関する技術評価事業」です。 「研究委員会」は2024年4月時点で333回を数える伝統の行事です。毎年4回開催しています。 地盤改良に限らず、今後の研究展開の可能性を探るため建設分野全般から広範な話題を取り上げています。 第333回は下記のテーマで話題提供がありました。
(1)「地盤改良分野での化学混和剤の活用」
 :株式会社フローリック 小池 晶子 委員、 鈴木 良明 委員
(2)「泥土リサイクルの現状(課題と展望)」
 :鹿島建設株式会社 小澤 一喜 様
 
 
主な成果
 2022年12月には沖縄県で第15回地盤改良シンポジウムを開催しました。 隔年に開催している研究発表会で、委員長と幹事委員を核に実行委員会を組織し、論文の募集・審査、プログラム編成・運営を行っています。 このシンポジウムでは優秀発表者賞(対象年齢35歳未満)を設けて若手研究者・技術者の奨励を図り、 論文の中から10数編を選抜し、学会誌『材料』の地盤改良特集号への投稿を依頼しています。
 第15回のシンポジウムを2022年12月9日・10日に開催し、合計で274名(対面226名、オンライン48名)が集い、 124件の講演に対して活発な議論がされ盛会のうちに終了しました。
地盤改良に関わる技術認証事業』では、個々の技術や工法を公平かつ適正に評価することで技術開発の活性化に寄与し、 それらの建設現場への速やかな普及を図って技術水準の向上に資する旨を目的に、2023年11月時点で19件の技術(失効6件含む)を認証しています。
 
 
新規加入のご案内
 本委員会への加入は現委員の推薦、または本人の申し出に基づき、委員会の承認を得ることになっています。 また、委員会運営のための資料作成費として、会社からの加入会員の場合年額20,000円、学校・官公庁からの個人会員には年額2,000円を頂いています。